環境活動レポート
【城西大学】現代政策学部 石井ゼミ ~愛情熱カレー~(2013/07/17)
	記者:齋藤
	
	城西大学休耕地活用プロジェクトの石井ゼミの取材第二弾です!
	前回はお酒のチームを取材させていただきましたが、
	第2弾では、学生が畑から作ったカレー「愛情熱カレー」などを作っているCチームのみなさんにお話を伺いました。
	実際に畑を見に行って取材させていただく予定でしたが、この日はあいにくの雨…
	今回はミーティングの場にお邪魔しました。
	 
	今回は四年生の木田さん、北嶋さん、三年生の関根さん、金光さん、竹中さん、小沢さんにお話を伺いました。
	早速今年のカレーの新しいパッケージを見せていただきました!(写真参照)
	こちらのカレー、さかど葉酸という坂戸市の葉酸プロジェクトとタイアップしている商品なのです。
	
	
	木田さん:
	三年くらい前から取り組んでいる企画でもともとは葉酸をたくさん含む野菜を栽培するというプロジェクトでした。
	一昨年から、それらの野菜を原料にした薬膳レトルトカレーの企画に取り組んでいます。
	昨年までは夏と冬に野菜を栽培して収穫し、カレーを作っていたのですが、夏に葉もの野菜を栽培すると虫が多く大変だったので、今年からは栽培しやすい秋から冬にかけて集中的に栽培するつもりです。
	
	
	*いまカレーに入っているものは、昨年獲った野菜ですか?
	
	木田さん:はい。ぼくたちが作った野菜は、ルーコラ・セルバーティカ、小松菜、ほうれん草です。
	    これらの野菜は葉酸が豊富なんです。
	
	
	*どうして坂戸市の葉酸プロジェクトと一緒に活動しているのですか?
	
	木田さん:このカレーには三つのテーマを込めています。パッケージにも記載されているとおり、
	    1.農業支援、2.健康支援、3.震災復興支援です。
	    もともと坂戸市が葉酸プロジェクトをすすめていることもあり、私たちも「健康支援」という観点を
	    製品づくりに取り入れようと考え、一緒に活動しています。
	
	石井先生:休耕地活用プロジェクトを始めた4年前から野菜を作りたいという学生たちがいて、
	     せっかくだから坂戸市の葉酸プロジェクトとタイアップして、葉酸の多い野菜を栽培しようと
	     はじまったのが、このチームなんです。スタートから、葉酸ありきのチームなんですね。
	     ただ、利用している休耕地は土が固くて、実は葉物野菜には全く向いてなかったんです。
	     1年目はとにかく大変でした。
	
	
	*お酒のチームでは、実際に酒造などの企業さんと一緒に作ったりしていましたが、皆さんはどうですか。
	
	木田さん:Cチームは企業連携が多いのも特徴で、地元のお醤油屋の弓削多醤油さん、
	    薬膳のレトルトカレーを作っている日本薬膳株式会社さんと一緒に「愛情熱カレー」を企画・開発しました。
	
	石井先生:日本薬膳さんは全国のご当地カレーなどを作っている会社さんで、本学がある坂戸市にあるんです。
	     坂戸市が以前に「葉酸カレー」を作っていたこともあり、坂戸市さんから紹介していただきました。
	     当初は、顔合わせ程度の予定だったのですが、当時の学生と日本薬膳の社長さんとのあいだで意気投合
	     し、その場で葉酸をたくさん含む野菜のカレーを作ろう、と決まりました。
	
	
	*去年のカレーと変えたところはありますか?
	
	木田さん:もともとこのカレーの特徴として、動物性の油を使っていないという特徴があります。
	    それに加えて今回は女性をターゲットにしようということで、トマト風味で少し酸味のあるカレーにしました。
	    また、葉酸をたくさん含む野菜として、今回はルーコラ・セルバーティカを原料に加えました。
	 
	*そもそも葉酸ってどう体にいいんですか?
	
	北嶋さん:葉酸というのは、ビタミンB群の一種で、不足すると貧血を引き起こすとされています。
	      また、妊婦さんはきちんと摂取することが推奨されています。
	 
	なるほど!だから女性がターゲットなんですね!
	どこで食べられるのでしょうか?
	
	木田さん:これまでは、大学祭などのイベントや地域のイベントで屋台販売やお土産用の店頭販売をしてきました。
	石井先生:今年の6月から店頭販売も始まりました。御協力いただいた弓削多醤油さんと和風レストラン「そうま」さん      でお求めいただけます。
	
	
	このカレー、ゼミの皆さんは野菜作りだけではなく、足りない分の野菜を農家さんから買い集め、
	集めた野菜を全てカットするという作業もおこなっているそうです。
	しかも全て手作業!カットした原料は200kg以上もあったそうです。
	この時はチームの垣根を超え、ゼミ生みんなで作業するそうです。
	みなさん野菜をみるのが嫌になるくらいただひたすらカットしていたそうです…
	
	
	*やっぱり他のゼミとは一味違うゼミですね。どうして石井ゼミに入ったのか聞いてみました。
	
	関根さん:
	他のゼミは文献講読や論文執筆がメインだと思うのですが、このゼミでは活動した成果がモノとして残るというところに惹かれて入りました。アルバイトでも野菜を扱っているのですが、一から作って販売したいと思いました。
	
	
	他の3年生の皆さんもモノを作る、実際にフィールドワークができるというところに惹かれて入ったそうです。
	
	
	*4年生の方にはゼミに入って面白いと感じたことを伺いました。
	
	木田さん:アルバイトで接客をしているのですが、同じ販売でもやっぱり違うと感じています。
	     新しい商品を販売するためにPRをしなくてはいけないことが大変でもありましたが、面白かったです。
	
	北嶋さん:野菜を作るのは本当に大変なのですが、それを頑張って作って、売って、
	    お客さんに「おいしい」っていってもらえるのがやっぱり1番嬉しかったです。
	
	
	今年からゼミのOBで農業研修中の先輩からの野菜作りの指導も受けているとのことで、より一層野菜作りに磨きがかかりますね!
	現在は、里いもや野ぶどうなどを植えているそうです。
	
	またこれから、新しく葉酸の多い野菜をもっと育てようということで、オクラと枝豆を植えるそうです。
	カレーに入れることができるようであれば入れるそうです。
	
	
	*今後やってみたいことも伺いました。
	
	関根さん:やっぱりカレーなので、じゃがいもとにんじんを作りたいです。あと店頭販売の値段交渉もしてみたいです。
	
	竹中さん:パッケージのデザインを自分たちで新たにやりたいです。
	
	金光さん:私もデザインをやりたいです。やっぱり販売するにも外見が大事だと思うので。
	
	木田さん:もっと販売活動をしたいと思います。
	
	北嶋さん:もっと自分たちの野菜の量を増やしたいです。全部自分たちでと言えるようにしたい。
	
	
	*ゼミに入って変わったなと思うことはありますか。
	
	関根さん:自分が小さかったときに比べて畑って減ったなと気づきました。
	
	竹中さん:野菜を作っている実感がわきました。いま里いもを植えているのですが、
	    なかなか雨も降らなくて、土もカラカラで固かったんですけど、
	    この間芽が出たんです!「野菜ってすげー」って感動しました。
	
	北嶋さん:農家さんの苦労や気持ちが分かるようになりました。
	
	木田さん:スーパーとか店頭で安く売ってるカレーを見ると利益はどうなっているのだろうと思うようになりました。
	
	金光さん:スーパーなどで売っている一般の野菜はなんで綺麗なんだろうと思うようになりました。
	    農薬なのか販売方法なのか考えるようになりました。
	
	
	皆さん、野菜作りから販売まで行うことで、ものの見方が変わったり、社会のことを肌で学んでいるんだなと思いました。学生時代にこんなことできるなんて本当にうらやましいですね。
	
	
	*最後に一言いただきました!
	
	関根さん:ゼミを選ぶときは、2つあって、将来を見据えた上で選ぶ人と学生のうちにしかできないことを選ぶ人が
	     いると思います。ぼくは後者でしたが、いまだからできることを将来に活かしていきたいと思います。
	
	木田さん:ゼミに入る前と変わったなと自分でも感じます。視野が広くなったし、石井ゼミではリーダーシップと行動力
	    が求められるのですが、それが身に付いたし、人間形成ができたなと思いました。
	    そんな学生が畑から作ったカレー、11月2,3,4日で行われる高麗祭で売るので、ぜひ買って下さい!!
	
	
	お酒のチームもそうでしたが、やっぱり座学だけでは身に付かない、社会のいろんな面を体験し、社会問題・環境問題を考えるという点がすごいですね!
	
	お酒作り、野菜とカレー作り、様々な休耕地を活用しようという取り組みがあり、次が楽しみです!
	
	これからも他のチームの皆さんを取材していきたいと思います。
	続きをどうぞお楽しみに!
	 
	 
	 
	 
	 
 
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