【国際基督教大学】E-Weeks⑤/キャンドルナイトライブ(2013/07/03) 環境活動レポート

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環境活動レポート

【国際基督教大学】E-Weeks⑤/キャンドルナイトライブ(2013/07/03)

日比谷先生、布柴先生を囲んで 記者:高橋

4回にわたってご紹介してきたICU環境イベントE-Weeksもいよいよ最後の取材を迎えました。
今回の記事はE-Weeksの最後を飾るキャンドルナイトライブです。
今回はE-Weeksのサポーターである日比谷潤子学長、そして布柴達男先生にもお話を伺えました。

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キャンドルナイトライブが始まる前、学長の日比谷先生にお話を伺うことができました。

○今回、新たにE-WeeksというイベントがICUで生まれましたが、どのようにお考えでしょうか。

日比谷学長
「ICUには、この自然に恵まれた環境やキャンパスの生態系を維持保全していく必要があります。本学は環境宣言を大学オフィシャルサイト上で公開し取り組みを進めていますが、実はあまり知られていませんでした。今回のような学生主体のイベントが生まれたのはとてもいいことだと思いますし、これをきっかけに学内の意識がさらに高まることを期待しています。」

○今回のようなICUの環境への取り組みについて、日比谷学長ご自身も関心を持たれていらっしゃると伺いました。

日比谷学長
「そもそものきっかけは、2011年春学期に布柴先生が開講されていた環境研究メジャーの授業でのポスターセッションを聞いたことです。学生が実際のICU構内のデータに基づき発表していたのですが、どれも大変に素晴らしい内容で、そこで、ポスターセッションに参加していた学生の何人かに声をかけ、同年の献学60周年記念事業の一つとして、『環境研究ワークショップ~エコ・キャンパス実現に向けた学生の提言~』を開催しました。その後に、グループディスカッションを行い、サステナブルキャンパスの実現に向けたアイディアを出し合い、いくつかの提言にまとめました。これらの提言の中に、今回のリユースできる食品パックを導入することが含まれていました。」

○E-Weeksを含め、今後のICUの環境に関する動きはどうなっていくと考えられますか。

日比谷学長
「学生には、まずはE-Weeksを毎年継続して欲しいと思います。その他、ワークショップでまとめられた提言には実現可能なものがまだまだ残っているので、それらを少しずつ実現していくことではないでしょうか。」

○布柴先生が今回のリリパック導入やE-Weeks実現の際、日比谷学長の後ろ盾があったとお話しされていました。学長ご自身も問題意識をもたれていらっしゃったのでしょうか。

日比谷学長
「自然豊かなキャンパスを持つ大学として、環境保全の大切さを訴えただけです。この一連の企画は、全て学生が自分達の意志で行動したものですが、このように学生主導であることが重要だと考えています。自分達のキャンパスのために、何ができるのかを主体的に考えることは、授業での学びを実生活に活かす、大変良い機会でもあります。」

--それは環境という分野以外でもということですね。

日比谷学長
「はい。そのように言えますね。」

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お話を伺ったところで、キャンドルナイトライブ本編が始まりました。
まずはICUベルペッパーズさんによるハンドベルの演奏。
E-Weeksの協力団体の一つである、トレードフェアICUさん提供のフェアトレードキャンドルの灯りがハンドベルの音色を引き立てていました。

各団体の演奏の合間には、E-Weeks期間中に行われた催しの報告がありました。
最後のイベントである今回のキャンドルナイトはE-WeeksのEをEnjoyのEにかけて、参加者に楽しんでもらうという企画とのことです。

続いては、アイリッシュミュージックサークル・リンカの皆さんの演奏です。
バイオリンやギター、笛などの編成で、しっとりした曲から踊りだしたくなるようなリズミカルな曲まで次々と奏でられます。
会場のお客さんからは手拍子も沸きあがっていました。

リンカさんの演奏の後は、食堂でのリリパック回収について報告がありました。
後藤さんがリリパックを使うことで起きる4つの良いことを説明していました。

後藤さん
「一つ目はゴミの削減です。回収された器はリサイクルされ、再びリリパック容器として使用できるためです。二つ目は、水を使わなくて済むということ。リリパックは表面がビニールシートで覆われているため、使用後はシートをはがせば汚れも一緒に取れるため、洗わなくていいということです。震災時の支援物資にもなります。そして三つ目が、障害者の方々の支援につながるということ。回収されたパックの洗浄とリサイクルの作業は施設で働く障害者の方々がして下さっています。つまりリリパックを使用・回収することで障害者の方々の雇用を生み出すことができるのです。四つ目は使用者に一番関係のあることです。リリパックのビニールシートをはがす作業は楽しいので、皆さん是非回収にご協力下さい。」

記者自身はまだリリパックをはがしたことがないので、機会があれば是非実際にはがしてみたいと思いました◎

さて、ライブに戻りましょう。
最後の発表団体はICUグリークラブさんです。
混声合唱の澄み渡った歌声が会場全体に広まります。
キャンドルのほのかな明かりと歌声が相俟って、幻想的な雰囲気の中演奏が終了しました。

全ての演奏が終了した後、最後にE-Weeks応援団長の日比谷学長からお話がありました。
E-Weeksやリリパックのアイディアがスタートした時のお話と、今回のイベントに関わった方々のお名前が読み上げられました。(なんと弊社もその中に挙げて頂けました。ありがとうございます。)
最後までアットホームな雰囲気の中、キャンドルナイトライブが終了しました。

E-Weeksが一段落ということで、今までサスティナブルキャンパス委員会を牽引してこられた、布柴先生にお話をうかがうことができました。

○E-Weeksが本日で終了しましたが、いかがでしたでしょうか。

布柴先生
「まず最初のアクションとして一番やりたかったことはリリパックだったんです。6名のWGの学生が中心となって既存の環境系サークルの代表に声をかけ、ネットワークをつくった。そこでリリパックを実現するためにどうしたらいいか考え、『やっぱりキャンペーンが必要だろう』となって、このE-Weeksが行われました。そこが一番ICUらしいのかもしれないけど、みんなで楽しんでいるうちにリリパック等がみんなの頭の中に入ってくれれば上手く定着するんじゃないかなと。この4週間というのはそのための仕掛けなんですね。先ほど日比谷先生が読み上げてくださいましたが、終わってみると企画に関わった学生は35名、学生団体や大学部署は15、そして各イベントの参加者はざっと300名。一つ一つをみたら何かが変わるようなイベントではないかもしれませんが、でもきっと一人一人の頭にE-Weeksという単語は残ったと思うので、それがこれからも継続していけたら凄くいいかなと思っています。」

布柴先生
「一番初めに取材してもらったときは、ほとんど何もなかったのですが。」

--それがここまでになりましたね。

布柴先生
「本当に学生たちはよく動いたと思いますよ。そしてアクションに移す企画を通して、きっといろいろなことを学んだと思いますよ。嬉しい限りです。大学側にもサステナブルキャンパスの実現に向け新しい部署もできたし、随分と変わったような気がしますね。」

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今回でE-Weeks取材も幕を閉じました。
冬から委員会の皆さんの活動を追いかけてきましたが、何もないところからここまで大きな結果を残された皆さんの底力を改めて目の当たりにしました。

次回は6月にポスターセッションが開かれるとのこと、またGREEN WORKSでご紹介していきます。

日比谷潤子学長、布柴達男先生、E-Weeks実行委員の皆さん、本当にありがとうございました!!

フォトギャラリー

キャンドル

キャンドル

ICUベルペッパーズさんの演奏

ICUベルペッパーズさんの演奏

アイリッシュミュージックサークル・リンカさんの演奏

アイリッシュミュージックサークル・リンカさんの演奏

リリパックについての説明

リリパックについての説明

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