【国際基督教大学】サステナブル・キャンパス・ワーキンググループ/お弁当容器リサイクル実現に向けて(2013/04/09) 環境活動レポート

カーボン・オフセット付きメール便でCO2削減と被災地の復興支援事業のGREEN WORKSプロジェクト

環境活動レポート

【国際基督教大学】サステナブル・キャンパス・ワーキンググループ/お弁当容器リサイクル実現に向けて(2013/04/09)

リリパックを囲んで 記者:高橋

今回は、ワーキンググループ立ち上がり以来の企画である食堂のリサイクルお弁当箱のお話です。

株式会社ヨコタ東北さんから、北さんがグループメンバーに向けてリリパックについて概要説明にいらっしゃいました。
※リリパックとは、フィルムをはがして100%再生できる食品容器のこと。
こちらの容器で食事をした後、上のフィルムは燃えるゴミへ、下の容器は回収し、再度同じリリパックとして100%リサイクルできます。

ヨコタ東北さんのリリパックを通した障害者の方々のための事業、ICUでリリパックのサイクル実現するための課題など、盛りだくさんな取材になりました。

*****

・リリパックについて

ヨコタ東北さんはリリパックを通じ、「こんなものもリサイクルできる」という教育の意味をこめて生産を行われているそうです。
リリパック容器を作るきっかけとなったのは阪神淡路大震災で、水がないため食器にラップをかけて洗わなくて済むようにしていたところからのアイディアだったそうです。

・障害者施設との連携

現在は120大学で導入しており、使用されたものは山形の障害者施設へ送られ、仕分け分別後、原料ペレット化します。その原料は100%ヨコタ東北さんが買い上げ、費用は障害者の方々の給料となるそうです。
全国平均の障害者賃金は月8,000円~10,000円で、しかも仕事は不定期だそうです。それに対しヨコタ東北さんはリサイクルの仕事を委託することで障害者の方々に安定して仕事を提供できているそうです。現在は日本中で6箇所の施設と提携しており、そのうち江東区のえこみら江東という施設では給料を12,3万円支払うことができているそうです。
この給料水準は国の補償基準よりも高いため、ヨコタ東北さんのリサイクルの仕組みは障害者の方々の自立につながり、ご家族を扶養対象にできる画期的な仕組みなんだそうです。

リリパックが使用され、さらに回収率が上がれば上がるほど障害者の方々の給料が確保でき、自立支援にもなるということでした。

・普及と回収率を上げるために・・・

北さんからは既にリリパックを導入している所でのパック回収、普及方法の例が紹介されていました。ここでワーキンググループの皆さん、大学の総務グループの方々、大学食堂の田中さんを含め、どうしていけば良いか話し合いが進みます。

一番の課題はどうやって回収率を上げていくかです。
ICUのキャンパスは広いので、回収場所を増やすと集める手間が増えてしまうという課題が出ました。

布柴先生からは「当たり前をつくることを考えよう」という意見が出ました。

メンバーからも、定着するまでは何箇所かに回収場所を設置し、広まってきたら徐々に数を減らしてはどうかとアイディアが出てきます。

回収率を月ごとに公表し、意識を高めることも大切です。

北さんからの他の導入施設のポスターや回収の様子の写真を見つつ、回収ボックスもゴミ箱のようではなく棚のようなものにしたらきちんと分別してくれるのではないか、他の成功例を真似してやってみてから分かることもあるんじゃないか、考えをめぐらせます。
北さんからもリリパックの、はがしかけの見本を実際に置いたりすると分かりやすいですよ、というアイディアが出て、啓蒙活動を自分たちでしていくために具体的に何を準備したらいいか、ワーキンググループのメンバーの皆さんの中でどんどんと形が出来上がっていきます。

回収ボックスをどこに置くかも重要です。
授業を行う本館や部室、寮はどうしようか等、ICU生の昼休みの行動パターンを想定しながら、どこに置いたらいいか提案をしていました。
また円滑に回収していくためのシステムや、人手をどうやって確保するかを具体的にしていってほしいとワーキンググループのメンバーに課題も出ていました。

・E-Weeksのコンセプトとリリパックの社会貢献

北さんは最後に、障害者の方々の仕事が不足し、作業所への相談が急増している問題を再度紹介されていました。このことについてワーキンググループの後藤さんは、E-Weeksのキャッチフレーズとして「みんなにいいこと」を掲げたことを紹介し、リリパックをE-Weeksに取り入れることで、環境負荷の軽減だけではなく障害者の方々の雇用問題に繋げることができますとおっしゃっていました。

最後に根来さんと後藤さんにお話を伺いました。

根来さん
業者の方のお話を聞き、想像をめぐらすことで、「できるんじゃないか」とふわふわしていたものがだんだんと形が見えてきました。
気が引き締まる想いです。

後藤さん
E-Weeksのコンセプトが「みんなで楽しく身近なところから」と決まりました。
根来さんからもあった通り、できそうなことが見え始めてきた分、自分たちがしっかり管理していかなくてはならないことがどんどんと出てきました。

*****

今回はテイクアウト用容器のリサイクル実現に向けて、大分具体的なミーティング内容になっていました。
大学や食堂の方々も巻き込みながら、いよいよ行動を起こそうとしています。
ワーキンググループの皆さんもたくさん見えてきた課題に対し身構えながらも、実現するために頑張ろう!という雰囲気がよく伝わってきました。

お弁当箱リサイクル実現、E-Weeksまで、GREEN WORKSはこれからもワーキンググループの皆さんの活動をお伝えしていきます!

ヨコタ東北株式会社の北さん、ワーキンググループの皆さん、並びにICUの職員の皆さん、ご協力ありがとうございました!

フォトギャラリー

ミーティングの様子①

ミーティングの様子①

ミーティングの様子②

ミーティングの様子②

ミーティングの様子③

ミーティングの様子③

ミーティングの様子④

ミーティングの様子④

page upもどる