環境活動レポート
【城西国際大学】環境とアロマテラピー(2012/07/27)
記者:橋本
今回は、当社のお客様である城西国際大学へお伺いしてきました。
3年前に「環境社会学部」が立ち上がり、さまざまな研究が行われているそうです。
その中で今回ご紹介させていただくのは「アロマテラピー」と「グリーンカーテン」についての研究です。
まず第1弾は「アロマテラピー」をご紹介致します!!
取材は、環境社会学部/助教の中村智香先生にお話をお伺いしました。
もともとは薬学部で薬学の研究をなさっていたそうです。
先生の研究室での取材だったのですが、中に入ると早速精油(エッセンシャルオイル)のいい香りが♪
とても癒されました。
ところでアロマテラピーって、日本ではいつから普及し始めたかご存知ですか?
もともとはフランスやイギリスなどのヨーロッパで「アロマテラピー(香りを用いた療法)」がはじまり、日本での歴史は20~30年ほどだそうです。
ですが、実は茶道、華道と並んで「香道」という香りの文化が日本には昔からあるそうで、「香り」自体についての歴史はとても古いそうです!!
環境とアロマテラピー・・・どのようなつながりがあるのか想像できますでしょうか?
中村先生にお話をお伺いしながら、そのつながりを発見することができましたので、早速ご紹介します。
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*アロマテラピーの研究を始めたきっかけ
もともと薬学部にいたこともあり、医療分野での「セルフメディケーション」という分野に注目していました。
一般的には「病気になる→病院へ行き、薬を飲んで、治療を受ける」という流れですが、「セルフメディケーション」は病気になる前の健康な状態をいかに保つかという分野になります。興味をもって調べてみると、「セルフメディケーション」の一環として薬剤師がアロマテラピーを活用しているという例にいくつかあたり、それがきっかけでアロマテラピーの世界に足を踏み入れました。
*アロマ(精油)の種類
アロマテラピーで用いる精油は、自然の植物から作られるので、アロマテラピーは地球環境や自然と密接に関わっています。各メーカーによって多少差はありますが、100種類以上もあります。使用するときは、単独もしくは複数をブレンドします。
一般的には、自分の好みの香りかどうかを判断基準にして選ぶと思いますが、少し勉強してみると香りの成分がもつ作用(抗菌作用がある、体の免疫を整える、痛みを和らげる・・・)を判断基準にして選ぶことができます。これができると、アロマのプロですね!!
*アロマテラピーを学んでいる学生の反響
現在は、環境社会学部の授業で学生がアロマテラピーを学んでいます。最初は「個人の趣味の世界のアロマテラピーが、学問の対象になるのか?」という疑問を感じている学生も少なからずいましたが、自然環境との関わりや、香りが私たちの心や体に働きかけるメカニズム、人間の歴史と香りの関わり、守るべき法律など、学んでみると、とても興味深く、奥深い分野だと言ってくれる学生が増えてきました。
また授業時には、毎回、自分で香りをブレンドしてスプレーやクリームなどのアイテムを作ります。学んだ知識を活かして、実際にアロマテラピーを試すことができるということで、より興味をもって学ぶ学生も多いです。
*環境とアロマテラピー
上記をテーマにアロマの資格を取得した学生と、わたしたちを取りまくさまざまな環境に香りを活かすプロジェクトを行っています。
①地域の認定子ども園での香りの活用
→文字学習の時間やお昼寝の時間に、それぞれにあった香りを使用し、子供たちの様子を先生方に見ていただいています。香りがどのような効果を出すのか、アンケート形式で考察しています。
(※ちなみに文字学習の時間にはレモンやペパーミントの香り、お昼寝の時間にはラベンダーやヒノキの香りを使用しているそうです♪)
②フィットネスウェアブランドのオリジナル香り作り
→卒業生が立ち上げているブランド(エプロンやウェアなどをデザイン、製作、販売)と連携して、商品とともに、ブランドのコンセプトにあった香りをお客様にお届けしようという取り組みです。つまり「このブランドといえばこの香り」というように、ブランドを印象づけるとともに、香りによって商品の付加価値を高め、お客様が幸せで楽しい日々を過ごすお手伝いをしたいと考えています。
(※すでにベンツやトヨタのレクサス、ANAでは、オリジナルアロマを開発・商品化しているそうです!!)
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環境とアロマテラピー・・・香りが私たちの体や心に、さまざまな効果をもたらしていることに驚きました。
私も実際に家でディフューザーを使用してアロマの香りを楽しんでいますが、自分の好みの香りかどうかを判断基準にして選ぶことが多いので、ぜひ勉強して、その効果からアロマを選んでみたいなと思いました!!
ちなみに環境社会学部の先生方が集まる会議ではいろいろな香りを試し、毎回「今日の会議で、この香りは有用だったと思うか」というアンケートも実施しているそうです。
おもしろい試みですね♪
今後は、学内の建物にディフューザー等を設置して、学生や教職員のみなさんにアロマを楽しんでもらいたいと考えられているそうなので、ますます展開が楽しみです。
環境社会学部/助教の中村智香先生、本当にありがとうございました!!
次は、「グリーンカーテン」についてご紹介します。
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